「Cリファレンスマニュアル」と C1X (2008-12-19)
ここのところ C でプログラミングすることが多くなり、自分の中で C について不勉強な部分を改めて学び直しています。そのために役に立つ書籍が「Cリファレンスマニュアル」です。C の仕様について詳細に書かれているのはもちろんのこと、
- 規格のない頃の C から C99 まで、段階ごとの比較について詳細に書かれている
- C と C++ の互換性について詳細に書かれている
- ライブラリについて詳細に書かれている
- Guy L. Steele Jr. が書いている
という特長があります。
この本を読んでいると最新の国際 C 規格がどうなっているのか気になります。C1X という名前で次の規格がワーキンググループ JTC1/SC22/WG14/ によってまとめられているところです。
- 埋め込み C (TR 18037)
- Fixed-point Arithmetic
- Named address spaces and named-register storage classes
- Basic I/O Hardware addressing
- 新しい C の文字型 (TR 19769)
- Unicode のエンコーディング UTF-8/UTF-16/UTF-32 のための型
- ライブラリの拡張 パート1: バッファの境界をチェックするインターフェース (TR 24731-1)
fopen_s()
や snprintf_s()
といった _s (safer の s ?)が末尾につく関数の追加- ライブラリの拡張 パート2: 動的割り当て関数 (TR 24731-2)
fmemopen()
や open_memstream()
strdup()
や getline()
- 10進法浮動小数点数 (TR 24732)
- C99 よりさらに IEEE754-2008 に沿った10進法浮動小数点数
という提案が既に準備されています。また
- 数学的特殊関数 (TR 24747)
- 新たな名前空間の予約
exit()
や _Exit()
に並ぶ quick_exit()
なども進行中です。
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