オープンソースプロジェクトにおいて「去る者は追わず」か (2010-10-02)
多くのオープンソースプロジェクトにおいて、そのコミュニティに参加する理由はそのメンバーによってそれぞれ異なりますが、同様に離れる理由もそれぞれです。今回のケーススタディは、プロジェクトを離れるメンバーがどのようにしてそれをコミュニティに伝え、どのような反応が得られるかについてです。
1つは、プロジェクトに直接関係した事情が理由となる場合:
- NetBSD の中心的な開発者だった Theo de Raadt 氏が離れることを余儀なくされた場合
- http://mail-index.netbsd.org/netbsd-users/1994/12/23/0000.html
- 有名な例。
- FFmpeg の中心的な開発者 Måns Rullgård 氏がプロジェクトに自分が必要とされていないという理由から離れることを伝える場合
- http://lists.mplayerhq.hu/pipermail/ffmpeg-devel/2010-October/098003.html
- まだ実際にどうなるか分からない。
- PHP の中心的な開発者 Jani Taskinen が離れることを伝える場合
- http://news.php.net/php.internals/25023
- だが再度復帰している。
別の1つとして、どちらかというとプロジェクトの外部にある事情が理由となる場合:
- 元 Sun で ZFS の開発をしていた Jeff Bonwick 氏が、Oracle を離れると同時にプロジェクトからも離れる場合
- http://blogs.sun.com/bonwick/en_US/entry/and_now_page_2
- Oracle と Sun に関係するオープンソースプロジェクトの動向は他にもいくつかあり常に注目されている。
ここに挙げた例は開発者に限られていますが、理由の如何によらずどのような反応が生じるかはそのメンバー次第といえそうです。また、新しいプロジェクトの立ち上げの契機であるともいえそうです。
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