SRFI 115 のドラフトが公開されています。正規表現を S 式で表すための構文と、正規表現で文字列のパターンマッチを行うための手続きが定義されています。
この SRFI の内容は現在検討が進められているいわゆる R7RS の一部となることが見込まれています。
これまで正規表現のための SRFI がなかったことは意外に思われるかもしれません。最近の Scheme 処理系にはそれぞれ以下のような正規表現の実装があります。
java.util.regex
を使う regex と、Portable Regular Expressions for Scheme (and Common Lisp) を使う pregex の2つのバリエーションを用意している。サポートされている文字集合の範囲など、実装ごとの方針で違いが見られます。今回この SRFI で1つのコンセンサスが明確になるはずで、嬉しいことです。
この SRFI とは直接関係ありませんが、正規表現で文字列だけでなく、port からの入力に(読み出しながら)マッチするような手続きがあると面白いかもしれません。