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正規分布の標準偏差はばらつきを表すだけではない (2019-03-01)

一般に、確率分布分散、あるいはその平方根の標準偏差は、その分布のばらつき具合を表わす指標です。特に1次元正規分布の場合、標準偏差\(\sigma\)はその密度関数の最大値を決めるパラメータでもあります。

正規分布の密度関数\[f(x) = \frac{1}{\sqrt{2 \pi \sigma^2}} \operatorname{e}^{-\frac{(x - \mu)^2}{2 \sigma^2}}\]を見ると明らかなように、最頻値\(x = \mu\)での値は\(\frac{1}{\sqrt{2 \pi \sigma^2}}\)です。つまり、密度の最大値が(\(\mu\)によらず)\(\sigma\)に反比例します。これは\(\sigma\)が正規分布のscale parameterであることから従います。

さらに、指数分布ではscale parameter \(\beta\)が標準偏差と等しいだけでなく、平均とも等しいです。


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